Six-Wheels OTG!:Think Threshold別館

購入した折りたたみ自転車+自動車の6輪生活。思考(妄想)・試行・カスタム・お出かけを記録していきます。

手組みホイールの実績を解除した。(リアホイール作成記その3:組み上げ、試走)

いよいよパーツも揃って組み立てです。

 

 

●まずはパーツを確認

今回使うリアフリーハブはFH-T3000。トレッキングカテゴリに所属するハブです。

シリーズとしてはACERAですが、このモデルはSHIMANOロゴのみでした。

クイックリリースは今回付属のものは利用せず、元のDahonに付属していたものを利用する予定です。

 

スポークは星のSUS430スターブライト。星スポークは頭の部分に「H」ロゴが入っているのが特徴。

また#13を今回は利用しますが、ニップル部は#14と共通となり、そこだけパデッドとなっています。

 

リムはAlexRimsのDA16。シルバーのダブルウォールリムです。

 

●スポークを編んでいく

いよいよスポークを編んでいきます。

参考にしたサイトはこちら。

charigaku.com

 

fixedstyle.net

 

 

今回はイタリアン、なので左落としでスポーをハブ穴に入れていき、入れ終わったら洗濯ばさみ等でまとめておきます。

(画像は適当にまとめていますが、ロゴとバルブの位置合わせのため、分割場所も考えておくべきでした)

 

左右とも6本組で編んでいきます。

  • まずはNDS(ノンドライブサイド、半フリーハブ側)側から編む、その後DS(ドライブサイド、フリーハブ側)を編む
  • 取ったアウトベントスポーク(ハブの外側から出るスポーク、下記の図だと青色)を1と数え、6番目(5つ先のスポーク)のインベントスポーク(ハブの内側から出るスポーク、下記図では赤)と編む
  • アウトベントは内側に、インベントは外側として編む
  • NDS/DS共にイタリアンの場合、アウトベンドスポークホイールの回転方向に対して後ろ側へ流れる
  • 編む開始位置に注意し、バルブ穴の上にクロスになる場所を作らないようにする
  • (オプション)バルブ穴からハブのロゴが見えるようにする

上記のような感じで編んでいきます。ある程度まで編むとスポークニップルが手回しで締められなくなっていくので、マイナスドライバ等を使ってニップルを取り付けていきます。

 

 

取り付けには余りのスポークを利用して、ニップルの反対側から軽くねじ込んだものを利用すると楽です。


また取付時、ニップルのホイールと当たる面に油を塗っておくことをオススメします(画像赤部分)

私はメンテルーブを付けました。

多く付けるとベタつくだけですので軽くでOKです。またネジ部分に付かないように気をつけます。

これを付けておかないと、最後にテンションを上げていく際にニップルが回しにくくなります。

なお、ホイールによってはスポーク穴に左右オフセットがあり、回転方向が指定されている場合もあるので注意してください。

(これに気づいたのがNDS全部編んだあとだったので一回全バラした)

(走行後に写真撮ったらだいぶ汚い写真になってしまった・・・)



その後、最終的に3回くらいやり直してなんとか形になりました。

 

当然編んだ直後はブレッブレです。

スポークに全くテンションがかかってないのも動画から分かります。

 

●初期テンションをかけたあと振れ取り

まずは初期テンションをかけていきます。

上記のように(イメージ写真)、だいたいニップルからねじ山が1-2山見える程度まで均一に締めていきます。
その後は縦振れ→横振れ→センター出しの無限ループで振れを取っていきます。

振れ取りは無限に時間をかけて追い込んでいくことも可能です。沼ですね。

makoro-folding.hatenablog.jp

makoro-folding.hatenablog.jp

やり方は過去にスポーク修理していたこともあり、ある程度は手慣れたものでしたが、まったくバランスが取れてないホイールをイチから調教していくのと、すでにあるホイールの補修とはわけが違いました。

沼って振れ取りだけでも5-6時間、延べ2日かかりました。。。

金属には延性(伸びる特性)があるので、中一日挟んで追い込んでいくとオススメです。

 

なお、ある程度以上のテンションになってきたあたりから、ミノウラの振れ取り台キットに付属のスポークニップルでは回すのが難しくなってくるのと、付属のスポークニップルは3面保持のためニップルを舐める可能性が格段に高まるので、別途4面保持のスポークニップルを購入しました。(実際に1本舐めてしまったので交換しました)

スポークニップルにもサイズがあるので購入時は注意です。

また左右同クロスで組んでいるのであれば、DSのほうがNDSよりテンション高くなると思います。(同テンションにするとセンターが出ません)

 

最終的にはこんな感じに。

過去のホイール修理経験からこれくらいの振れ残量でも走行には問題ないのはわかっているので、ほどほどで打ち止めです。

本気を出す人はすべて0を目指すようですが、私の場合は別に競技用でもなければ素人のゆるポタ用なので沼へ入る前に妥協します。


●仮組みしてブレーキ調整

今回はリアのブレーキシューも交換するので、まずは仮組みして回転チェックとブレーキシューのアタリを調整していきます。

ブレーキには不満がないので同一のものを。

 

ブレーキのアタリ/チェーンラインを調整したあとは、再度取り外していつもの手慣れた手順でタイヤを組み付け。リムテープも忘れずに。

(リムテープはこれまで使っているものがそのまま利用できました)

 

 

●試走、試走後の調整

完成したので近所を一回り。

ほぼゼロスタートからの最大トルク負荷(一番重いギアで全力で踏む)にも問題なく耐えてくれました。

その後はいつものサイクリングコースにてチェック。

 

この後は通常通り走り、約1ヶ月後(400km程度走行)に毎月の定期清掃時(チェーン清掃、ペダル左右入れ替え)に、振れとスポークテンションをチェックしておきます。

極端にばらついていないか、振れが出ていないかのチェックですが、1本若干緩んでいたのと、緩んだスポークを中心に横振れが出ていたので少し修正しました。

 

 

●作り終えて

純正の後輪は#14スポーク、DSイタリアン4本組、NDSラジアル組という構成でしたが、それを耐久性に激振りした結果、

・鉄下駄になった(手で持った感触でも倍近くありそうな重さ)

・鉄下駄になったせいで走り出しは若干重くなった

・鉄下駄になったせいかは分からないが、速度を維持しやすくなった

・両方ともイタリアン6本組になったせいで、トルクを掛けたときに粘るような感覚がある(純正はもっとソリッドだった)

 

と面白いものが仕上がりました。

 

ホイールが作れてしまったら、もうフレームがダメにならない限り、自転車のコンポーネント全部交換できるに等しくなってしまったのと同義になりました。

私「沼ですか・・・?」

??「Exactly(そのとおりでございます)」

 

これにて手組みホイールの実績が解除されました。

もう一度作れと言われても作れるようになったのは大きいですね。

マイ自転車の整備、自分でできることがどんどん増えていく。

 

 

今回は緊急用ということで少しグレードを落としたハブになっているので、

このホイールは緊急用とし、次はTiagraと同グレードであるDEOREのハブを使った

ホイールをもう一本作ろうと思います。